ESSÄ エッセイ

 

となりのレナ-トの近状

2008年7月31日

今年は夏休みを6週間日本で過ごしたため約1ヵ月半家をあけていた。その間となりのレナ-トの奥さんマルガレ-タが観葉植物とか庭のバラとかりんごの木とかイチゴとかとりあえず少々手を加えなくてはいけないものの世話をしてくれるというのでお世話を頼んで家のことはまったく心配しないで出かけていた。

家に帰ってくると観葉植物は前よりも生き生きしておりマルガレ-タが家にちょくちょくやってきては水をやってくれたんだなあとつくづく感謝した。庭の木もそれなりに乾燥はしているがすべてどうにかなっている。御礼にいこうと庭をのぞくとなんと前のエッセイでも書いたが突然凍った湖に飛び込んで死んでしまったゴ-ルデンリトリバ-とそっくりの子犬バ-ジョンがレナ-トの庭で走り回っていた。名前はサ-ガン(絵本)というらしい。前の犬の名前がルッデといったスウェーデンの典型的な男の子の名前、日本でいたら和夫、とか秀雄、とかいったかんじの名前なのだがなぜに今回の犬の名前は抽象的なんだろうと尋ねるとどうやらレナ-トの息子がつけたそうだ。正確にいうとレナ-トの息子のガ-ルフレンドがつけたそうだ。人のうちの犬の一生を決める大事な名前をつけるという作業を18才の息子のガ-ルフレンドにさせてしまうなんてやっぱりレナ-トは太っ腹だなと思っていたら実はこのサ-ガンとやらはレナ-トのではなく、レナ-トの息子と彼女のものだそうだ。彼女がどこに住んでいるかしらないが彼女のうちで飼えないからレナ-トのうちで飼ってやっているのかと思いきやサ-ガンとやらは年がら年中我が家の隣でわおわお言っており時には砂遊びとかブランコにのっている我が子たちにまじって遊びに来たりする。そしてもちろん世話のほとんどがレナ-トがやらされておりどうやらサ-ガンはレナ-トのいうことしか聞かないとマルガレ-タは私に教えてくれた。

そんな話をしているとレナ-トと息子がなんとダブルベットをIKEAから買ってきたと庭に運んできた。その大きいそれはドアをなんとかぎりぎりとおり階段へと向かう途中だったのだがなんとベットが大きすぎてどうにもこうにもならない、どこにもおけない状態となり、ベットを真っ二つに折るかあきらめるかという選択をしいられてしまった。息子にはちゃんとしたベットがあるのなぜいまさらダブルベットを買うのかと思っているとマルガレ-タは彼女といっしょに寝るつもりだったのにだめになったようだと残念がって言った。そのときまさかと思いたずねてみるとなんとサ-ガンもダブルベットもすべて彼女が同居することになったのでレナ-トがすべて買ってあげたようだ。息子の部屋は日本では想像できないほど広いので階段下のドアを閉めるとバスル-ム等そろっておりそれこそマンションなみのプライベ-トライフが楽しめるわけだが息子はまだ18歳で高校生で人生計画がたっていない状態なのである。彼女もバイト程度はしているらしいがれっきとした高校生なのでレナ-トとマルガレ-タがそれこそもう一人養子をとった状態になっていたのだ。

よく庭を見てみるとラブラブな二人はそれこそわが子たちには見せられないような熱々ぶりを披露しておりその横を枯れた夫婦が意味もなくバラを見たり雑草をとっていたりしている。こんなんでいいのだろうか???もっとかわいそうなのはレナ-トのもう一人の子供の娘である。年がら年中彼女は兄の熱々ぶりを見ていて年頃は彼女は気が狂わないのだろうか?スウェ-デンとはこういうことをじゃんじゃんしてしまわなくてはいけない国なのだろうか?私は私の息子が18歳になったときに大きくなったねえそれじゃあ彼女と仲良くやりなとダブルベットをIKEAにいっしょに買いにいけるだろうか?私が泡を吹いて興奮して主人に訴えるとスウェ-デンじゃそんなもんだよ。それに娘さんはアフリカに3年留学するそうだからそのころには息子も独り立ちしてるんじゃない?とのんきな答えが返ってきた。

私ごとで悪いが18,19歳といったら彼氏や彼女とか出来たとしても親にこそこそ申し訳なさそうにこそこそと付き合うものだと思っていた。これがもしレナ-ト家の特許ではなくスウェデ-ンの常識だとしたら私は娘たちが高校を出るころにスウェ-デン国外脱出をしないとたぶんいきていけないのではないかと遠くて近い未来と呆然と思うのだった。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・